Q.妻の親からの融資はどうすればよいか?

<東京都立川市・匿名希望さん(会社員・34才 男性)>


 現在マンション購入を考えております。金融機関(公庫含む)の借入の他に、妻の両親から融資を受けようと考えています。
 妻の両親は「自分たちのことは自分たちでやりなさい」という考えを持っており資金援助は受けられません。ただし、市場より低い金利または無利息で1000万円を融資してくれる予定です。
 この場合、贈与とみなされないよう金銭貸借の契約証を結ぶ必要があると考えていますが、そのほかに、注意しなければならない点についてぜひ教えてください。




A.お答えいたします。

税理士・沖 秀一
札幌市在住・電話011-663-2060

 親族間の金銭貸借において贈与税が課税されないための要件は以下の通りです。

1. 借りなければならない理由がはっきりしていること。
2. 借り主に返済能力があること。
3. 返済期限が明確であり、返済方法が具体的で、確実に返済されていること。
4. 返済するときは銀行などの金融機関を通じるなど、第3者(税務署)にわかるような記録があること(預金通帳に記録を残す。)
 以上の要件をふまえて、金銭消費貸借契約書を作成する必要がありますが、返済方法をいわゆる「ある時払いの催促なし」とか「出世払い」のような内容にすると贈与税の対象となりますのでご注意ください。
 また上記要件を満たしても、無利息で貸付を受けた場合には利子相当額は利益を受けたものとして贈与税の課税の対象となりますのでご注意ください。(ただし、ほかに贈与がない場合で、その利息の額が年間60万円以下であれば課税はされません。〜99年3月時点。)




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