Q.住宅ローンの内定について

<東京都中野区・新天地(会社員・33才 男性)>


 いつも拝見させていただいております。実はこの度、土地と一緒に住宅を条件付きで購入する予定なのですが、先日、銀行のローンの審査が終了して内定をいただきました。私の場合、転職の回数が多く、1-2年で会社を変えてきており、その件を話したら、給料があがっており、前向きな転職なので問題ないとのことでした。しかし、この度ちょっとしたことから、再度転職を考えております。
 そこでお聞きしたいのですが、ローンの内定がおりたあとの転職では、再度審査されることがあるのでしょうか?また、再審査でローンがおりないと大変なことになってしまいます。黙っていても、実際にローン額が振り込まれる際に確認されるのでしょうか?
 今、ローンの件で動けない状況です。よろしくお願いします。




A.リプランホームページから

 大変デリケートなケースで、正面切っての玄関先での論議はしにくいと思われます。当ホームページとしても大変微妙なテーマだと思いましたので、某金融機関の中間管理職の方に「匿名」を条件としてお話を伺いました。その内容に即して、まとめてみます。

 まず金融機関側の住宅ローンに対する基本姿勢は
 1. 安定した収入を見込める人物であること。
 2. 購入する物件が質的に正当性を持ったものであること。
 3. その物件の担保能力。

 などが、要素になるということです。この場合「安定した収入」というのが第1前提でしょう。この安定した収入の基盤として、当然「勤務年数」とかの事項を「審査」するわけです。ですから一般的に長期にわたって安定的に職場を変えないというのはプラス評価、そうでないというのはマイナス評価になるのはやむを得ないだろうということでした。勤務先が倒産した、とかの外的な条件ならばやむを得ないとしても、自己都合での転職には当然リスクも伴うのでしょうから、歓迎はされないと思います。  ただ、今回の質問の場合、「給料があがっており、前向きな転職なので問題ない」というように過去の転職履歴について金融機関は前向きに評価してくれているわけですから、現在計画している転職についても、きちんと告知する方がいいのではないかと考えられます。告知しないでいる場合、確かに「再審査」というのはレアケースではありますが、金融機関ではなく「保証機関」が融資実行日と、転職の日時とを調査して、万が一の時に金融機関の「告知義務違反」を取り上げて、保証を拒否する、という事態も考えられるからです。金融機関の誠意に対しては、こちらも誠意を持った対応が常識だろうと思います。
 さらに、このことで「悩んでいる」という状態であるならば、なおのこと融資の実行・家の購入が完了するまでは、少なくとも転職計画を延期するのが、通常はスジだろうと考えます。転職も確かに大切な人生の決断ですが、命から2番目に大切なお金を、自分の人生の信用をかけて大きく借り入れなければ購入できない不動産の購入も、大きな人生の決断だと思います。そのときにあたっては本来駆け引きのない公明正大な態度を持つのが望ましいのではないかと思われます。ですからこうした問題で悩むというのは、その点で自分自身も引っかかりをもっているという事でしょうから、やはりいかがなものでしょうか?
 立ち入ってのアドバイスになった気もいたしますが、参考になればと思います。




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