ある住宅メーカーの設計施工で自宅を建てましたが、標準装備以外のものを指定するとものすごく高額な見積もりを出され閉口しました。(他メーカーの同等品を指定しただけなのに差額というより新たに購入するくらいの額です)キッチンや洗面化粧台くらいは希望のものを適切な価格で入れて貰いたいと思います。
ウーン、正直なところ私たちも分かりません。私たち建築家には「標準品」という概念がありませんから。
ただ多分想定できることは、ハウスメーカーさんは年間で何百棟とか、という単位で住宅を作っていますのでサッシにしても外壁材にしてもキッチンにしても、すべての部品について特定のメーカーと年間契約して大量に購入していると思います。そしてそれらを「標準品」とすることでコストダウンを図っていることと思います。従って別な品を入れるという事は、その差額ではなくあらたに購入することを意味しているのでは、と推察いたします。それがハウスメーカーさんの宿命なのかもしれません。
一品生産型の私たちではあり得ないことです。まずは建て主さんの希望の品をと考えて進めますが、コストの問題がもちろん前提ですから、それらの条件で話し合いを進めます。今となっては分からないのですが、差額しか払いたくない、というのは正論だと思いますから、がんばってみるのもいいのでは?
私は自宅の新築契約に際して、中小工務店や大手メーカーも含む数社から提案、見積を出してもらいましたが、やはりこの問題は経験しました。
一般に標準品(またはオプションでもその業者の扱い商品メニューに載っている品)に比べ、特注品は割高になりますね。
よく大手メーカーは大量仕入れするので安いとか言われますが(それは間違いないと思いますが)、中小の工務店でも、その工務店が普段仕入れているルートで扱われている品なら、さほど大手より割高にはならないように思います。
ただ、大手の場合は、真偽は定かではありませんが、大手ハウスメーカー向けに目立たないところでコストダウンした商品もあるそうで、そういったものだと「格安」に見えるのかも知れません。
いずれにせよ、その工務店なりハウスメーカーなりが通常扱っている住設メーカー品であれば、標準品以外でも極端に割高になることはないと(私の経験からは)感じていますが、普段扱っていないメーカー品を頼むと、業者は新規に仕入れルートを開拓するか、仲介業者を通して調達することになるらしく、想像以上に割高になるようです。
もし竣工してからの後付けがきくような設備なら、住宅の引き渡しを受けた後、その設備を安く買える別の業者を探してつけてもらうのも一案と思います。
大量仕入れによって安価なのは構いませんが、怖いのはコストダウンした「安売り専用商品」に当たってしまうことです。私の注文した住宅では、設備は、M社製のものを、色目だけ基調色にあわせたものと説明がありましたので、実際にM社のショールームへ足を運び、ハウスメーカーのモデルハウスのものと見比べて、違いは色だけ、というのを確認しました。 「安売り用設備」でも悪いと言うことはないのでしょうが、住設メーカーのカタログから似たものを見つけて、「これだろうなぁ」と思っていると、外見は同じでも内容に差がありイメージダウンした、という人も知人にいましたので、よく確認してそれでも良いと納得してから購入することが必要だと思います。