ハウスメーカーにて住宅性能表示を申し込もうと思い、そのことをメーカーの営業に伝えると図面を作るのに60万円かかりますが?との答え。図面とは、それようにわざわざ作らなければいけないのですか?
住宅性能表示には「自己評価表示法」と第三者による「機関評価表示法」があります。自己評価表示の場合、あくまでも自分の責任で性能を評価表示する方法ですので、契約の際に自社のつくる住宅の性能を10項目にわたり表記するのですから、料金はかかりません。地域の工務店などは責任の所在がハッキリしており、逃げも隠れもできませんので、この自己評価表示も十分だと思われます。
本件においては第三者による「機関評価表示」の場合であり、評価機関が審査できることに足りる図面の提示が必要です。いろいろな種類の図面を書きますので、家の大きさや装備にもよりますが、一般には数十万円くらいが相場といわれています。その他に審査と検査費用が十数万円くらいかかります。通常、ハウスメーカーはこのような費用を「無料」というところが多いのですが、無料といっても積算書に記載していないだけで、目に見えない形でしっかりとお客様からいただいており、本件のように金額を提示される方が良心的だといえるでしょう。
機関評価表示を行うにしても、まず自己評価表示が必要です。いずれにしろ、お金をかけて機関評価表示を受けても、そこに記載された家の性能が担保保証される保険ではありません。つまり住宅性能表示は、つくる家の性能が性能評価表示によって、施主と施主の双方がしっかり認識していることが目的といえると思います。