Q.暖かい家にしたい!!

<青森県八戸市・つっきーさん(会社員・36歳・女)>


 築4年の一戸建て住宅です。総2階で40坪、2階が居住スペースでリビング、キッチンがあります。そのため1階の子ども部屋(まだ低学年のため全く使っていません)、洗面所は冬にはマイナスになり白い息が出ます(細長く全室に陽は当たります)。どこからか風が来るような感じがします。
 工務店に相談したところ断熱材は入っているが、隙間があるようです。屋根裏、外壁、床下に断熱材を補強し、見積もり額は400万ということでした。
 予算の都合上、床下の断熱材と、フローリングの上にフローリングかジュータンを…という提案をいただきました。ジュータンはコストダウンできるようなのですが、ペットもいるので掃除の面で迷っています。1階の床部分のリフォームだけで、どのくらい暖かくなるのかが不安です。予算オーバーしても、屋根裏もしたほうがいいのでしょうか??




A.アドバイスいたします

住まいを科学する技術集団・新住協メンバー
須藤建設(株)・副社長 須藤芳巳
ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/
Eメール:sudohome@sudo-con.co.jp

 まず、“住まいを科学する”ということから捉えなくてはいけないと思います。
 新エネルギー法が1979年にでき、省エネ基準が1980年、新省エネ基準が1992年、次世代省エネ規準が1992年に制定されました。
 八戸はII地区になっていますので、Q値(熱損失係数)が新省エネで2.3W/m2K、次世代省エネで1.9W/m2Kです。同じくII地区ではC値(隙間相当面積)は次世代省エネで2.0cm2/m2以下になっています。
 すなわち、上記のように気密・断熱の両方をしないと暖かい家になりません。
 さらに、断熱地域区分があり、地区別に床・壁・天井の部位において(使用する断熱材の仕様により)厚みが決められていますので、確認が必要です。したがって、本来は科学的に建物の断熱・気密レベルから仕様を決め、完成後、気密測定により確認するもので、暖かい家を望むのであれば高気密・高断熱に取り組んでいる工務店に頼むことが大切です。添付の写真で見る限り、高気密・高断熱の配慮が見られませんので、断熱改修にあたっては実績のある工務店に相談してください。質問にある、フローリング、ジュウタンの重ね貼りは寒さ対策にまったくなりません。
 まず、G値を計算し、C値を測定し現状を確認した上で、適切な対策をすることです。気密・断熱・換気・暖房の組み合わせをどのようにするか! 深い寒地住宅に対する知識が必要ですが、ポイントを押さえた断熱・気密(気流止め)で暖かな家にすることは可能です。




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